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2013年4月 3日 (水)

「歌わないぞ」効果?!

1か月前、私のレッスンを受講している人たちのグループメールに
次のようなメールを投稿した。

***************************
「アレクサンダー・テクニーク」を代表する2つの概念
1.Inhibition 抑制
2.Means-whereby 目的達成の過程

「抑制」は
「自分の癖(出てほしくない習慣)が出ないように抑制する」
という考えです。

簡単に言うと、「声を出そう」「ピアノを弾こう」とする(思う)と
無駄な力が入るのなら、
ではどうしたらそれが出ないよう抑制できるか?

私のお勧めは、
「私は歌いません」「私はピアノを大きな音で弾きません」
と声に出して、言った後すぐに演奏を始めることです。
すると、その無駄な力は出現する時間がなく演奏を開始したことになり、
いつもよりうまくできるはずです。皆さん、試してみて!

「目的達成の過程」は、
結果にとらわれるのではなく、
その過程をひとつずつこなせば、
結果は自然について来るという考えです。

歌うなら、「大きなよい声」を求めるのではなく、
息の流れを感じる、息を流す
(なぜなら、声は息が声帯を振動させた結果だから)
という意味です。

過程がちゃんとあれば、当然、
その結果である声もちゃんと現れます。^^)v
でも逆を言えば、
ちゃんと息を使えなければ、
ちゃんとした声にはなりません。(><)

過程をきちんと見ずして、
よい結果は生まれないのです。

でもついつい、声・音を出す時にも結果ばかり気にしがちですよね。
その必要はないのです。
結果は原因あってのことです!
自信と勇気を持って!

さて、あなたはいかがでしょうか?

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すると、ある小学校の音楽専科の先生から
次のようなフィードバックをいただいた。


*****************************
卒業式、
ということで響かない、寒い講堂で、
雛壇にぎゅうぎゅうに立って、30分近く、
56年で「呼びかけ」っていう、声を揃えた朗読と歌4曲します。

練習は45分、ぎゅうぎゅう立ちっぱなし、
みたいなこともあります。
声が小さかったり揃わなかったら、ダメ出しして毎日練習です。
卒業式には保護者や先生、来賓の前で披露します。

私の学校は、素直でよく歌います。
それでも、会場の条件が悪く、
担任に見られて緊張して、
しかもウォーミングアップなしに…ということも多く、
いつもいい調子では歌えません。
ともかく、大きな声と気合いを求められます。

しかし、気合い入れてがんばると肩に力が入り、
呼吸も浅くなり、
喉を使った声になっていいことはありません。

私もこれは痛いほどわかります。
わかりながら、まだ生徒を追い込みそうになることもあります。

なので、先生のメールを拝見して、試すチャンスを伺っていました。

メラメラ燃えている担任の前で不謹慎と思われるかなと思いましたが、
「歌わないぞ~!」と生徒に、大きな声で言うように指示。
全員が「歌わないぞ~!」と大きく声をそろえた時の、
子どもたちの目の輝きは忘れられません!
そしてその後、歌ってみたら、晴れ晴れとした顔のとおり、
明るい声になりました。
2、3回繰り返して、あとは必要なく、集中したよい練習ができました。

見ていた担任と、「目からウロコやねえ~」「おもしろ~い」、
と盛り上がりました。

それから、気付いたことですが、
深い息をうまく使って歌えた後、
すごく気持ちよさそうな顔をしています。

集団で何かをするので、息を合わせたり、
我慢したり、ということも必要ですが、
本人達の意志とのバランスを考えることが大切だと思いました。
*******************************

さらなる私の返信。

たぶん、「我慢」や「息を合わせる」のが最初に来るのではなく
(指導する側としたらこれを最初に要求したくなりますが)、
小学生とはいえ、一人一人がいいペースにあれば、
我慢できたり、息を合わせることができるのだと思います。

何をしなければいけないかは、
教師側が思っているより、
子どもたちは、わかっているのかもしれませんね。

 

 

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