« 「あがらない方法をおしえてください」<その2> | トップページ | トマトの季節 »

2015年6月26日 (金)

「あがらない方法を教えてください」<その3>

「あがらない方法を教えてください。

あがり症みたいなんです。
アレクサンダー・テクニークのレッスンを受けてから
だいぶ、よくなってきたんですが
でも、まだまだあがるんです。」

Img_4023_2_2

「そうですか。何が原因だと思いますか。」
「それがよくわからないんです。
その時、その時でかなり違います。
聴いてくださっている人の反応が気になったり、
”ああ、次、難しいところだな”と思うと
くちびるが震えて
音をうまく出せなくなったり。

練習の時に、先生に叱られたとか、
他の人に迷惑をかけたらどうしようとか。。。思って。」
(この人、オーケストラで楽器を吹く人です)


「音楽とは直接関係のないことですが
ちょっと尋ねていいですか?
お父さんとかお母さんとか、
厳しい人ですか?」

「いや、特にそんなことはないです。」

「ただ、小さい時に父の転勤で
あちこちしましたし、
その後、父と母が離婚して、私は。。。。」

「なるほど。。。。」


「その『あがり症』はひょっとするとアイデンティティの問題かもしれませんね。」

「アイデンティティ??」

「その前に、私は『あがり症』という言葉を使うことに賛成ではありません。
言葉にした時点でレッテルを自分ではってしまうことになるので、
そこから抜け出せなくなるように思います。
それに『あがり症』なんて、私は実はないと思っています。

そういう現象が、ただ起こるというだけで。。。。

それで、アイデンティティの話に戻りますが、
つまり、「自分が何者であるか」ということがはっきりしていないための
「不安定さ」「不安」からくる問題かもしれませんよ。
音楽することとはまったく関係なく。。。。。。


あとはさらに個人的に、話が進んでいきました。


そして、彼女は大泣きし、
その後、すっきりした顔をして
何事もなく、吹き始めました。

すると不思議なことに
その音は今までの音とは全く違って
何とも安定した美しい音でした。


その数か月後。。。。


本番で、ほとんどあがらなかったです。
あがったところもあったけれど、今までと全然違いました~。
不思議でした~~~♪

と、明るい声で
レッスンにやって来ました。

先に進めそうな気がします。

よかったですね。


それでは、今日からちょっと「ボディ・マッピング」のお話をしますね。
マウスピースをくわえる時、どこをくちびるだと思っていますか??



。。。というわけで、
ボディ・マッピングが彼女にとって
本当の意味で役立ち始めた。
アレクサンダー・テクニークのレッスンでも、
今までにない「気づき」が増えたのだという。

よかったねえ~。


時々遭遇しますが、
その原因が音楽そのものや楽器の吹きからではない場合。
それは性格が原因でも、生活環境が原因でもなく、
「自分が何者であるか」ということ
「自分は何をしたいのか」ということ
それらを認識することで
一挙に音楽することが変わってくる人に時々出会います。

|

« 「あがらない方法をおしえてください」<その2> | トップページ | トマトの季節 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/39602/60595002

この記事へのトラックバック一覧です: 「あがらない方法を教えてください」<その3>:

« 「あがらない方法をおしえてください」<その2> | トップページ | トマトの季節 »