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2016年1月 2日 (土)

新年おめでとうございます~「動的平衡」

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新年あけましておめでとうございます!


今年は申年、
「伸びる」年ですね。



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(なぜか写真は横になっていますが)、
うちにある「備前焼の申」
やはり新年は気持ちが改まります。
。。。といいつつ、「片付け」を新年に持ちこしてしまいました。
かなり捨て中。
一番、たくさんあるのは、書類の山。
本を書く際のメモ、校正の際のプリントアウトしたもの、
そう、私って全くのアナログ。。。
画面だけでは済まないの。・・;)




ところで、こんな記事を見つけました。
(岡山県には、山陽新聞という地方紙があるのですが、
元旦の記事です。)


細胞は、絶えず外部に不必要になったものを出し続け
『動的平衡』を保つ。



『動的平衡』、
今年の私の中のキーワードとなりそうです。

~~~~~~~~~~~~~~~
生命の論理から地方を考える   
福岡伸一

 

中枢と末梢という言葉がある。国や社会の組織でも、首都と地方都市の関係でも使われる。

中枢と末梢とは、もともと生物学の用語である。脳が「中枢」であり、それ以外の身体部分が「末梢」だとされる。でも実は人間が勝手に生命をそう見立てているにすぎない。

 本当のことをいえば、脳は生命にとって中枢ではない。そんな偉そうなものでは全然ない。というのも、脳は、それ自体では自発的に情報を作り出すことも、命令を下すこともできないからである。

 脳がなくても生命体は立派に成り立つ。実際にそのような生物はたくさんいる。ミミズなどははしご状の神経回路が頭部から尾部に均等に広がっているはずだ。もしミミズに「君の心はどこにあるの?」と尋ねたら、ミミズはぼんやりおなかのあたりを見るだろう。

 ところで、細胞にとって一番大事な仕事は何か。それは絶えず増大するエントロピー(乱雑さ)と戦うことである。

 世界が乱雑さが増大する方向にのみ進む。壮麗なピラミッドは年月とともに風化し、ダ・ヴィンチの傑作でさえ退色し、ひび割れする。

エントロピー増大に最も果敢に対峙しているのは何か。高度なの秩序を維持している私たちの生命体だ。

 いかにして?「動的平衡」によってである。動的平衡とは、細胞の内部にたまるエントロピーを絶えず外部にして続けることである。

 エントロピーは、酸化、変性、老廃物の蓄積といった形で絶え間なく生命に降り注ぐ。

 これと戦うため、生命は自らを頑丈に作るのではなく、むしろ常に壊しつつ、やりなおすと言う方法を選んだ。分解と更新の流れこそが生きていることの本質である。これが動的平行である。

生命は、動的な流れの中にある。

この動的平行の視点を、人間組織、社会のあり方、あるいは中央と地方の問題に当てはめることができるだろうか。
会社組織の硬直かや衰退、あるいは人口減少や過疎化による地方都市の不活性化やインフラの劣化は、すべてエントロピー増大の危機といえる。

 細胞は作ることよりも壊すことの方を一生懸命やっている。その上で動的平衡をフル回転して、柔軟性と可変性を取り戻す。そして生命は環境の変化に適応し、進化を遂げてきた。動的とは、物質・エネルギー・情報の動きのことだ。社会ならこれに人の動きが加わるだろう。

 最初に述べたように、首都と地方都市、中央と地方の関係でも使われる中枢と末梢とは、単なる見立ててあって主従関係ではない。進化の過程では、むしろ末梢の細胞が先にあり、生命の本体であり主催者だった。後になって末梢の利便性のために中枢が作られた。脳は末梢ための奉仕者としてある。首都や中央も地方の奉仕者であるはずだ。

 末梢は常に中枢を巧みに利用している。末梢で発生した事象は良いことであれ、悪いことであれ、すべて中枢に伝達される。中枢はそれを統合・整理して、各末梢に伝える。

 つまり末梢とって中枢とは、有用・有益なメディア装置なのである。この情報のやりとりによって末梢は、過剰なものを分けあい、足りないものを融通しあって、分散的な自律性を模索する。これを相補的な関係という。末梢同士の関係はローカルな相補性の中にある。

 ジグソーパズルのピースのように、地方と地方の相互性が少しずつ共鳴し、重なり合うことによって、大きく強靭なネットワークが生み出される。私たち人間の組織も、生命の動的平衡に学ぶべきである。




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