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2018年9月11日 (火)

10/30(火)の ボディ・マッピング講座

9.11から、もう17年になるのだ。

私はその時、初のアメリカ滞在で、オレゴン州ポートランドのバーバラ・コナブル先生のお家に宿泊させてもらって、ボディ・マッピングを学んでいた。

連日、辞書を片手に空き時間にも英語で頭がグルグル、一方で、リスも時折あらわれるお庭に癒されながら、自分の身体の感じの急速な変化に驚き、「こんなこと、今まで知らなかった。もっと早く知っていたら…」と複雑な思いを抱く毎日だった。

重いスーツケースの持ち方もバーバラ先生に教えてもらって、随分ラクになったのを覚えている。

急に肩甲骨の動きがよくなり、ピアノの和音の音が随分、変わった。あんなに練習が嫌いだったピアノを、その日、3時間以上弾き続けたことは、今でも覚えている。

グノーの"Je voux vivre"を歌ったら、これまた肩甲骨の気づきで、何やらスポンと声が変わって、キツネにつままれたようだった。後で録音を聴いて、初めて何が起こったのかを自覚した。バーバラ先生も、そこにいた誰だったかアメリカ人の他の生徒も、大拍手で喜んでいた。

"The Structures and Movement of Breathing" by Barbara Conable がこの時ちょうど発刊となり、バーバラ先生宅にも送られて来た。「この本、読んでおいてね」と、バーバラ先生から突然、手渡された。
日本では「音楽家ならだれでも知っておきたい『呼吸』のこと」(誠信書房)として、その3年半後に出版されている。




私にとっては、初めてのアメリカ滞在とともに、簡素ながら、有効かつ強烈な印象のある本だ。しかし、その日本語訳には多くの点で失望する。

また、日本語で教えるアンドーヴァー・エジュケーターとしては、この日本語の方をテキストとするので、非常に困っている。

少し例を挙げて、新たに訳してみた。

〜〜〜〜〜〜
p4 鼻孔
まずは「鼻孔」は「鼻の穴」のことだから、原語の"nasal passages"とは異なる。日本語では「鼻腔」と記載すべきところだろう。

さらに、同ページ

We must not limit ourselves by mapping the nasal area as merely facial.

私たちは、鼻の範囲をただ顔の表面にだけ限ってはいけません。

We need to "think nose" all the way back to the pharynx, allowing our sensations in this area, including the sometimes quite intense sensations of vibration, to give us an increasingly complete apprehension of this interior area and the air that flows through it.

その後ろにある咽頭までの通り道も、「鼻と考える」必要があります。私たちの感覚には、この範囲を感受することが許されています。時には、かなり強い振動の感覚があることもあるでしょう。この内なる範囲とそこを通りぬける空気の理解は、次第に増えていく必要があります。
〜〜〜〜〜

"allow"には敢えてそのまま、「許す」という単語を使ってみたが、訳すのが非常に難しい。しかし、自分の歌う感覚をふまえるのなら、こういう訳になる。出版されている訳とは、かなりニュアンスも異なる。

しかし、この部分、歌う時にやたら「軟口蓋をあげる」「上をあける」という指示で、あちこちが固くなっている人を見かけるが、少なくともそういう方たちの助けにならないだろうか??

よりよい訳があったら、どうか教えてください。
特に英語がご専門の方、どのように訳すのがよいのでしょうか?上のように訳すと、英語からすると間違っているというようなことがあるのでは?
歌う者からすると、こうなるのだけれど。


さて、この「呼吸のマッピング」も含んだ1日コースを開催します。音楽する人には、特に演奏家の方、指導する方には知っておいていただきたい基礎的なからだのことだ。アメリカで考案されただけあって、簡潔にまとまっている。あとで各自でより発展させてほしいというバーバラ先生の願いもよく現れている。


アンドーヴァー・エジュケーター川井弘子の
ボディ・マッピング講座
「音楽家ならだれでも知っておきたい
『からだ』のこと」


2018年10月30日(火)10:15-17:15
【東京】アスピア・Bスタジオ
定員: 10名
受講料: 20,000円

お問合せ・お申込み:
info★hirokokawai.com 川井
(★を@に変えて送信してください。)


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