2016年7月27日 (水)

先生の声嗄れ

私のところに、幼稚園や学校の先生、またアナウンサーといった、
声を使うことを職業とした方が、

「声がまったく出なくなった」
「声がすぐ嗄れる」

と訴えて?来られることがあります。


音声外来に通ったら、「仕事をやめなさい」と言われたとショックを隠せないようでした。
実際に、やめられた方も知っています。

でも、それは、「仕事をやめたり」「声を使わない」ということで
解決する問題ではないと私は思います。

では、どうするか?

声の扱い方

~つまり、それは、
自分の「気持ち」や「からだ」に対しての「思い」といえるかもしれません。
それを変えれば、声も変わります!

専門的には「発声を変える」というのかもしれませんし、
もっと専門的には、「息の使い方」「呼吸法」を変えるということにもなるでしょう。

しかし、それは
「からだ」と「理解」と「思い」です。

もう2ヶ月くらい前ですが、ある人の紹介で、幼稚園の先生が、
個人レッスンに来られました。
子供たちに大きな声でしゃべっていたせいで、声が嗄れるようになり、
どんどん声が出なくなってきたというのです。
東京で、ある大学病院の耳鼻科を尋ねると、
「仕事をやめなさい」と言われました。。。とのこと。


そこで、2・3の体操と発声練習をお教えしました。
「肩甲骨を動かす体操」と、
重心を下げるように注意して、
ハムストリングスをしっかり使うスクワットです。

そして、簡単な発声練習。


声は、息から生まれます!

とお話ししながら。

声の出るしくみ、声のかすれる?しくみもご説明しながら。


1カ月後の2回目のレッスン。
あれだけかすれていた声が、ほとんど、普通に!!!

あれから、声がなぜだか出るんです…とのこと。

からだって、不思議!
からだって、すばらしい!

むずかしいけど、
結構、単純なことかも!


よかったね!

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2016年4月27日 (水)

日本ソマティック心理学協会の催しに行ってきました

初めて、日本ソマティック心理学協会の
催しに行ってきました。

こちら
http://somaticjapan.org/1st-dialog2016-special
ボニーとエレノア
~Somaticsを巡る対話~

とても刺激的でした!
ボニー先生も、エレノア先生も
すばらしい!!

詳細はFacebookにもそれぞれのかたが
アップされていたので、ここでは省略。

そして、また受講にしている方々がすごかった。
各界の著名人たち・代表する人たち!

一方で、「私は何も専門がなく、普通の主婦なんです」
といわれるかたもあった。
私は初めての参加だったので、
当初、ぽつねんと様子がよくわからず。。。

なので、その方とお話でき
ほっとできた。

そういうかたの、そういう興味って
実は、ほんとはすばらしくない?!
そう、すばらしい!!
そして、それを受け入れる協会も。
だから、学会とは銘打たないのだとか。
なるほど。

それも、ソマティックなのだ。



さて、私としては一つ気になったことが。。。。

英語が堪能な人も多く、通訳を介さず
直接先生方に話しかけられていた。
しかし、セミナーの中で、内容とは別に私が感じたのは
「日本人の英語が、どうもこちらが思うほど通じていない」ということだった。

先生方は、ほぼ毎回、聴き返された。
そして、再度の発言にも、
実は英語がよく通じていないような場面も見受けられた。

そして、私の耳にも
とても聞きとりにくい英語だった。

つまり、「声」の問題。。。。
母音が短い・母音が明瞭でない、子音が母音と切り離れて発音されている、

つまり、
「スタカートだった!」

母音と呼吸、そして舌の動きの問題に思われた。
まったく、歌う時と同じ問題。



話すことは歌うことと。。。。

続きは講座やレッスンで
いずれお話しいたします。

たぶん、歌う皆さんには
とても興味深いはずです。

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2015年12月29日 (火)

Hirokoのつかってよかったぁ~☆その2

「Hirokoのつかってよかった2015」を第4位から第1位までこのBlogに書くと、
「どうして4位から??」という質問と(笑)、

「5位から10位も楽しみにしています」というメールをいただいた。(笑)
なので、かなり無理やり?!何かないか探してみると。。。



<第5位>
ドイツの湯たんぽ。Fashy。2L。
黄・赤・青のフリースのカバー付き。
オランダにいる時に使い始めて(でもその時のはスイスのだった...笑)、
それ以降、ずっと使っている。
寒い時は2・3つ入れて。
暖かいし、自然だし、いいよ~。


<第6位>
Dysonの掃除機
かなぁ~。

さすがによく吸い込みますよ。
ただ、吸い取ったごみを捨てる時がちょっと厄介。
マスクして、ホコリを吸い込まないように気をつけながら。。。


<第7位>
Dysonの扇風機と暖房が一緒になっている。。。
なんていうんだ。

よいよ~。
ただ、音がもうちょっと静かだといいなあ~。



<第8位>
針のないホッチキス
Harinacs

これ便利です。講座の時に資料をとめてます。



あとはなんだろ~??


皆さんのおすすめは何ですか??

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2014年9月21日 (日)

昨日は倉敷で「歌う感覚・使える解剖学」講座でした

昨日は倉敷で、歌う人のための講座「歌う感覚・使える解剖学」の第9回でした。

この講座、毎回テーマを決めてお話しし、受講者の皆さんに
できるだけたくさん歌っていただきながら(大抵、4・5人歌われます)、
公開レッスン形式で進めていくものです。
昨日のテーマは「喉はエラだった!~鰓弓器官」ということ。
実は今執筆中の歌う人のための本の中で、私の一番好きな箇所の一つ。

なぜ好きなのか?
自分にとって大発見だったため。
さらにこのことを知って、ものすごく歌うのに役立ったため。
講座に来られていない方は、詳細は本の完成をお待ちくださ~い。
そして受講された方からこんなメールをいただきました。
どちらのメールにも、とても勇気づけられました。
真実は人を助けますね......ちょっと大袈裟?
だから、私、もっと学ぼう!

おふたりのメールを紹介します。

**********************
大変為になるお話、そしていろいろな方の悩み相談など、
本当に充実した時間でした。
私自身も子供を指導する事もあり、大変為になりました。
ありがとうございました。

お礼をする間もなく帰ってしまい、すみません。
新幹線の時間がぎりぎりでしたので後ろ髪ひかれる思いで帰らせて頂きました。
m(_ _)m
色々と書籍などでアレキサンダーテクニックなどの事を知ってはいましたが、
やはり実際こうやってお話を聞いて、納得する事がたくさんあり、
ますます人間の体の不思議さに驚嘆しています。

実は、先日の広島の土砂災害を受け突然の介護生活となり急な環境の変化に
色々としんどい思いがありました。

けれど昨日先生が言われた「介護や自分の経験が音楽となる」という言葉に
とても勇気をもらいました。

また次回の講座を楽しみにしていますが、今、主人のお義母さんの介護で
奔走する毎日で、中々予定がたてられません。
(でも多少無理してでも行く気ではいます(^^;)

「ええ加減で」少しずつ進みながら、がんばって行こうと思います。

本当にありがとうございました。

これからもよろしくお願い致します。
**********************************


**********************************

こんばんわ、先日はお疲れ様でした。
大変興味深く講座を受けさせて頂きました。

 喉や顔の筋肉が鰓弓(さいきゅう)器官であるというお話、
大変思うところがありました。

私は音楽を初めて4年ほどになりますが、その前は全く興味がありませんでした。それまではとても自分の中では納得できない、
いわるゆる「ダメな人生」で
した。
でもある時、変えたい!変わりたい!と思ったのがきっかけで。

とにかく目についたもので、今までなら「絶対やらない」
と思ったことをやろう
と決めました。

その中で友人が「今度ハウスコンサートをするから来てみないか?」と
誘ってく
れました。私はジャズなんて絶対にかかわることが無いだろうなと
頭で考えたの
で、よし!行こうと決めました。

そしてライブの中で驚きの連続でした。
ドラムのリズム、ベースの音圧、ピアノ
の軽快なメロディ・・・・
「音楽って!すげぇええ!」
曲のこととか全然知らなくても感動しました。

そして周りを見渡すと、
威厳のある男の人、私からは一見この人簡単に笑わない
よなと思った人が、
大粒の涙を流しながら音楽を聴いていたのです。

そして微動だにせず涙を流すご主人の涙をそっとぬぐう奥さんがいました。

そして、私は「こんなに人を感動させられるんだ音楽って!凄い!」
という思いでいっぱいでした。

それから、地元のスクールに全ての1日体験を申し込みして体験してみました。
やってて悩むこと、驚くこと、楽しむことたくさんありました。

その中でよく、顔の表情筋を動かしましょう、
口角をあげれば動きますよと、

指導されますが、私はうまくできませんでした。
そんな話を思い出しました。

たしか私は、声を出すと同時に顔の筋肉をなんとか動かそうとしていました。
思い起こせば、私は音楽というものを理解しようとたくさん考えました。
いつも結果を目標にしてマネようとすれば
おのずと身体がついてくるだろうと

考えていました。

音がとれなくても、テンポがとれなくても、
この声に合わせて、このタイミング
に合わせて動けば
いつか必ずなにかつかめるはずだ!と。
して上手くできなくて、何度も自己嫌悪に陥りました。

しかし昨日の講座で、
これは自分というものをぶつ切りにしていたのでないかと考えました。
音楽とは、感情をもって身体を動かして生まれるものなのではないか?
理論ばかりを見て理解しようとしていて、
他とのつながりを見てなかったのでは
ないか?
目標ばかり見て、動かしている身体をまるで見てなかったのではないか?
歌っている私は、同時に立っていたり、呼吸をしていたり、
手を動かしていた
り、泣いたり、怒ったり、
ただ一つの動作をしているわけではないけど、
それが
すべてで「私は歌う」という結果になるのではと考えました。

私は練習で感情的になること
(=感情を表現しようと思ったことの意:Hiroko訳注)
はありません。

音が合ってるか合ってないか、
タイ
ミングがずれてるかずれてないかでしか考えていませんでした。
音に感情が絡むなんて考えもしませんでした。
筋肉も感情によって動くものがあるなんて驚きでした。

相手を思い悲しむような歌を無表情でたんたんと歌う私はさぞ、
「コワカッタ」ことだろう。

今回、私は今一番、必要なことに気づかせてもらえたと思っています。
それは歌うという結果の過程には、感情や身体や思考があるってこと。

私は音をどう感じているか、
音と音の間を感情と身体はどうしているか?
という
ことに目を向けるきっかけになったと思います。

ありがとうございました。

前書きが長くなりましたが。
次回のBLとAEの申し込みをしますので用紙を送って頂きたいです。

よろしくお願いします。

*********************************


というわけで、倉敷の次回の講座のご案内を
ついでに?!いたします。



●BL講座「歌う感覚・使える解剖学」●~~~~~~~~~~~~~~

第10回 喉頭・声帯について2
2014年12月21日(日)14:00-16:00 倉敷市芸文館・第2練習室

第11回 喉頭・声帯について3
2015年2月22日(日)14:00-16:00 倉敷市芸文館・第1練習室

受講料:3,500円
お問合せ・お申込み:
 E-Mail:hirokokawai0204★gmail.com
 ★を@に変えて送信してください。Wordのお申し込み用紙をお送りします。
  Tel/Fax 086-525-2835 川井

今までの回を聞いておられない方にも、
わかりやすい講座となっています。
いつからでも参加は可能です。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

●AE6時間コース~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「音楽家ならだれでも知っておきたい『からだ』のこと」
2014年12月28日(日)13:30-16:30
& 2015年1月10日(土)13:30-16:30
(両日・全6時間の参加が必要です。)

倉敷市芸文館・第1練習室

久々の6時間フルコース。
会場の倉敷市芸文館は大原美術館近くの
倉敷美観地区にあります。

演奏する時の「からだ全体」のことが学べるチャンスです。
しかも面白いよ!

定員:10名(定員になり次第締め切ります。)
受講料:20,000円(全6時間)
テキスト:講座と同名の本(誠信書房)


お問合せ・お申込み:
 E-Mail:hirokokawai0204★gmail.com
 ★を@に変えて送信してください。Wordのお申し込み用紙をお送りします。
  Tel/Fax 086-525-2835 川井

講座内容の詳細はこちらをご覧ください。
http://www.hirokokawai.com
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


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2014年3月24日 (月)

体調の悪い方に

Hana_140327_3

お庭に咲いている水仙と
ご近所さんからいただいた椿の花。
母が床の間に活けてました。


私としたことが、珍しく風邪を引いてしまい、
やっと春らしくなったというのに
ここ数日なんだか
ぐったり+ぐ~ぐ~......(笑)

アムステルダムに行く前に
全てを片付けようとがんばりすぎたのがいけなかった。
逆に、遅くなることに。

ああ~~


しかし、からだとは不思議なもので
おとなしくしているだけで
回復します。
咳が残るかと心配だったのですが
なんとか消えてくれそうです。
あと少し......

今回の発見は、「やらなければいけない」ことが
頭の中でぐるぐるし出すと
なにやら、からだによくない影響を及ぼすらしいこと。
そして、それを一旦忘れると
なんともからだの調子は良くなるのです。

そういった意味でも
書き出すことは大切ですね。
それに携わっていない時には
忘れてもいいように...


体調の悪い方
きっとお忙しいのでしょう。

春は別れと出会いの季節ですし....
ひとときでも、
思い切って忘れる(=手放す)と
解決するかもしれませんよ。

しかも、調子が悪いことが
ずっと続くわけではありませんから
ご安心を!



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2013年11月11日 (月)

サーフィンの練習

NewYorkTimesにこんな動画を見つけました。
サーフィンの練習を
マシンを使ってやっています。
http://nyti.ms/1hZmGJH

そうだったんだ、
こういうふうに練習するんだ。。。。

そうですよね、
いきなりサーフボードの上で
颯爽と立ち、波に乗れるわけがない。。。。

というわけで、
私も片足立ちやらなにやら
試して、歌うと
声がよく出るではないですか!
(当然と言えば当然なのですが。。。)

サーフィンしようかな?(笑)

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2012年7月20日 (金)

【東京】「ピアニストならだれでも知っておきたい『からだ』のこと」「声楽家ならだれでも知っておきたい『からだ』のこと」

ご好評いただいています
AEコース「音楽家ならだれでも知っておきたい『からだ』のこと」を
Wem_book_3
http://www.hirokokawai.com/andover_ae.html
今度は楽器別、ピアノと声楽の『ボディ・マッピング』導入講座を開催します。
公開レッスンの形で、演奏する時に必要な『からだ』のことを
わかりやすく説明していきます。

骸骨くんや腕・喉のモデルも登場!
★講座の中で演奏してくださる方も募集いたします。


9月7日(金)10:30-12:30
ピアニストならだれでも知っておきたい『からだ』のこと
Wep_book
「wep120907.pdf」をダウンロード

この本、随分前に買ったけれど、そのままになっていると言われる方、
少し長く練習すると腱鞘炎になる、首や背中・腕が痛くなると言われる方、
生徒さんに教える新しい指針がほしいという方、

痛くはならないけれど
もっと豊かな音で弾きたい
効率よくからだを使う方法はないかと探しておられる方、
一度、講座にお越しください。
探しておられるものの大きなヒントが何か見つかるかもしれません。

演奏していただきながら、必要な「ボディ・マッピング」をご説明いたします。
「からだ」のことがわかることで、音はどう変化するでしょうか?
演奏している人は何に「気づく」のでしょうか?
お楽しみに!

9月10日(月)14:00-16:00
声楽家ならだれでも知っておきたい『からだ』のこと
Wes_book_2
「wes120910.pdf」をダウンロード

発声で迷っていらっしゃる方、「からだ」のことから
整理してみませんか?
昔はできていたのに、最近どうもおかしい、年のせいかしら?と言われる方。
いいえ、違います。
先生の言われることがよくわからないと言われる大学生の方、
少しからだ全体のことを一緒に学んでみませんか?
苦しく無理をするのではなく、うまくからだを使う方法がありますよ!
★講座の中で演奏してくださる方も、募集いたします。
お申し込み時に、演奏希望の曲目(ご相談に乗ります)と一緒にお申し込みください。

会場はどちらもレプレ新宿のRoomA。
http://www.music.kawai.co.jp/lepre-shinjuku/access.html
渋谷区代々木2-10-8 ケイアイ新宿ビル7階(1階は郵便局) 
Tel 03-3379-2388(代) 甲州街道初台方面左側 ★JR新宿駅南口から徒歩3分★


受講料:3,500円
定員:30名


●お問い合わせ・お申し込み●

一度、お気軽に下記までお問い合わせくださいませ。
やむなく留守番電話になっています時は、必ずメッセージをお残しください。

<ピアノ>
Tel/Fax 0466-88-6916 宮崎
E-Mail shoko-maho@jcom.home.ne.jp 宮崎
(件名に「9/7ピアニストならだれでも講座」とお書き下さい。)

<声楽>
Tel/Fax 0466-81-6488 橋本
E-Mail info@hirokokawai.com 岡本
 (件名に「9/10声楽家ならだれでも講座」とお書き下さい。)

お申し込みの際は、お名前・ご住所・連絡先(メールアドレスまたはTel/Fax)を
お知らせくださり、
特に講座で知りたいこと、普段困っていることや疑問点なども
できましたらお書き下さい。講座の参考にさせていただきます。
演奏を希望される方は簡単な履歴もお知らせください。
演奏曲目はご相談に乗ります。

よくなるためのステップ、
どうそご遠慮なく、この機会を生かしてください!

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2012年7月10日 (火)

ピアノレッスン後のからだ

今日初めて個人レッスンに来られたピアノの方
(東京の有名音大卒、40歳ぐらいの女性)
から、こんなメールを翌日、頂いた。

「いつもでしたら、ピアノのレッスンを受けた後は
緊張のせいか、体がガチガチに凝った感じになるのですが、
昨日は何だかフワフワして、不思議に体が軽く、初めての体験でした!」

私はピアニストではなく声楽家だが、
アンドーヴァー・エジュケーターでもあるので
ピアノの方も多くレッスンに来られる。
大抵は、ピアニストやピアノの先生たちだ。
つまり私から見ると、ものすごく弾ける!
(レッスン中、うわあ~、すばらしい!と感動することも、
ここまで来るのに、どれだけの時間がかかったことだろうと
その努力に圧倒されることもしばしば。)
しかし、それだからこそ
長くピアノを弾いてきたからこその悩みは尽きない。

そこでいつも感じるのは、
実際に必要なより、大きな力を使って弾こうとしている
(それだけ弾かないと音が出ない)と
思い込んでいるということだ。

そのために、指は自分が思っているように速くは動かない。
せっかくの音楽性は容易に外には伝わらなくなっている。
厳しい先生に習ってきたために
「できない」「まだできていない」「充分ではない」と
いつまでも思っている。

そういう「トラウマ」的な考えが
何十年となく脳を支配していることを指摘する。

何が本当にうまくいっていないのか?
でも、どこはうまくいっているのか?
自分は何をどう感じているのか?
うまく弾けるというのは、そのあたりの
「繊細な気づき」をもとに、選択・成長させられるよう
必要な練習をするということではないだろうか?

がむしゃらに先生の言われたようにだけ
できるようになるために練習をする、
でもいったい何をできるように?
その時、自分の感覚は?


ご自分が考えているより弾ける!
人たちが実は多いというのが
私の感想だ。

それにしても、いつも不安を抱き、
自信のないことがさらにミスを呼び。。。
という人がなんと多いことか。

何が自分を「邪魔」しているのか
精確に把握する必要があるだろう。

そうした中で、
からだと音楽のさらなる豊かさと可能性が
育つのではないだろうか。

からだの芯が緊張していては
音楽を奏でることができない。
安心して、音楽を奏でよう!
自分を信頼しよう!

今日も、そんなことをレッスンに来た人に話した。



モリエールの戯曲「町人貴族」に出てくるジュールダンと
同じなのかも?


「静けさの中から~ピアニストの四季~」
スーザン・トムズ著(春秋社)
は英国のピアニストが書いたエッセイ。

Out_of_silence_book_3

とてもよい本だと思う。

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2012年7月 9日 (月)

フォーカルジストニアの克服?!

出張レッスン先でたまたま見つけた
読売新聞の夕刊に
ピアニストの方で「フォーカル・ジストニア」を克服し
その病を発症していない左手だけでピアノを弾いて
見事にオーストリアの音大の合格した記事が載っていた。

Photo_2 

「音楽家のフォーカル・ジストニア」は
正確に表現すると
意志に反して「筋肉が収縮、硬直する病気」ではない。
そんなに大げさなことではなく、なんとも繊細な症状から始まる。

まず最初は指が単に巻き込んだり、跳ね上がったりするだけで、
どこか別のところの筋肉の収縮や硬直を伴うわけではない。
(確かにフォーカル・ジストニアの人に、
肩こりが激しいなどの症状がある人も多いかもしれないが、
それとこの病気は直接には関係ない。)
しかもピアノを弾いている時にだけ、時々に起こる。。。
日によってそうならない時もある。
さらに初期の段階では、ただ「むずむずする」など、
ちょっとだけ「違和感」があるだけだ。
もちろん、他の日常生活では何も異常は起こらない。

その段階で、なにか精神的に焦ることがあったり、
無理を強いる必要(か自分の欲求?!)が重なって、
その「からだからの信号」を無視し続けて、
脳の指令の通りにしようとする
(長時間練習する)ことが
ある期間以上続くと、ついに「からだは反乱」を起こして
言うことをきかなくなる。

この段階で起こるのが、指が巻き込んだり、
その巻き込みをやめようとすると、今度は隣の指が跳ね上がる
そういう「からだの反応」が「脳の指令」(=自分の意思)に反して起こる。

整形外科や脳神経外科のお医者様は
この最終的な症状しか見ないし、
別に命にかかわる病気ではないから
少々指が巻き込んだぐらいで。。。というように
思う方もあるようだ。

あるギタリストの方なんかはいくら不調を訴えても、
「普通の人より、指はよく動きますね」
と逆に言われ(確かにギタリストなんだから、
一般の人より指はよく動くのは当たり前だ)
全く取り合ってもらえなかったと困っていた。

なかなか診断をしてもらえなかったり、
(診断してもらえるから、先に進めることもあると思う)
単に原因不明と言われ、筋肉の硬直を少なくなる薬や
精神安定剤みたいなものを処方され、
あるいは単に精神的なストレスとして片づけられることもある。

しかし、プロの演奏家にとっては、
なんとも致命的な違和感であると言わざるを得ない。
自分の思うように指が動かない、
いつどこでどうなるのかわからない、コントロールできない
ということは大変なことだ。
その不安や焦りはいかほどのものだろうか。

こぶくろがジストニアで休業することになったので、
「フォーカル・ジストニア」という病名を聞かれた方もあるだろう。
声帯にもジストニアはあるのだ。


さて、フォーカル・ジストニアになって
それを治そうと研究していく過程で、
その症状を改善させる多くのエクササイズを考案し、
改善のためのベースとなる考えをまとめた
のはスペインのホアキン・ファリアスだ。

彼の方法は「治療」ではなく「教育」で、
しかも無理なことをするのではなく
「からだの声をきき」「まかせ」
脳(自分・意識・自我)とからだ(自然)のバランスを
「元に戻そう」という考え方だ。
からだのパーツにはどこにも病巣があるわけではなく、
接続においての「不具合」なのだ。

だから「克服」「征服」するのではない。
「元に戻す」のだ。

そういった意味で、「音楽家のフォーカル・ジストニア」
(=職業性ジストニア)は
「病気」(?と、もし名づけるのなら)の中でも、
かなり変わったタイプであると言えるだろう。
そこには戦いや頑張りはなく、調和がある。

「難病」ではないと私は思っている。
改善できる病気だと思う。
ファリアスのワークを見ていると
いつもそう思う。
(私には通訳でレッスンに同行する機会があった。)

そしてそこから、この病気ではない人も
学ぶことが多いと私は感じている。

こんなテクノロジーがなんでも進んだ時代になったからこそ、
自然でいることが難しくなっている。
外から何か付け加える前に
本来、私たちが持っているものへと立ち返り、
調和するということが、
私たちの内部にも外部の自然にも必要だし、
地味だが時には
最も大きな力を発揮する方法ではないだろうか。



ホアキン・ファリアス博士のウェブはこちら
http://www.focaldystonia.net/

8月の来日が延期になった。
来春の来日に期待したい。

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2012年1月21日 (土)

突発性難聴が教えてくれたもの

声楽家の生徒の一人が、暮れに突発性難聴になった。
その知らせのメールに、ほんとに驚き、心配した。
聞きたくない音や声が環境の中に多発した結果らしい。

突発性難聴の原因ははっきりわからないというのが
一般の医学的な見方だが、
明らかにストレスであることには違いない。

せめてもの救いは、左耳が全く聞えなくなったのではなく、
いくらか聴力を残していること。
つまり回復する見込みがあること。
年末年始で一般の外来はどこも休診だったので救急へ。
毎日、ステロイドの点滴で対応してもらえて
少しずつ回復している。
できるだけ早く、この点滴を毎日。。。というのが大切な処置らしい。
血流をよくするのだ。

さて、その生徒が今日、レッスンに来た。
興味深いことに、歌声は悪くなっているどころかよくなっている。
本人いわく、歌いやすいのだと、
ピアノも弾きやすいのだと。
今までは聞こえすぎて?それでコントロールしようしようと
しすぎていたと思う。。。と。
よく聴こえないから気にならない、だから逆に思った通り(予定した通り)に
できるのだそう。
うまく歌おうという瞬間的、習慣的な小細工をしなくなったんだとか。

私がレッスンの時、常に、
「コントロールしすぎ」といっていた意味が
やっとわかったとのこと。

怪我の巧妙。
今がさらによくなるチャンスだと思う。

なぜなら、ちょっとでも鼻に響きが入りすぎる
(=鼻に響きが留まる)と
耳鳴りがひどくなる。
途中で体操をして身体(特にインナーマッスル)をよく使うと
耳鳴りが低くなったり、ほとんどしなくなって
歌いやすくなる。
興味深い。。。本人も私も同じ反応。。。

私がしみじみ思ったのは、
フランスの耳鼻咽喉科医トマティス博士に出会って、勉強していてよかった、
耳と身体と声の関係を。
でないとレッスンできない。
トマティス博士から学んでいた声の出し方、響かせ方を使って
(手の動き、姿勢など)
声を調整していく。
整形外科医の渡會公治先生の体操と
私が自分で試していいと感じたヨガのポーズも入れながら
レッスンしていく。
声と身体と心の不思議な関係を思った。

そして耳鼻咽喉科医の文珠敏郎先生の
その都度の適確なアドヴァイスのありがたかったこと。

さらにレッスンの時、私自身も耳の疲れに気をつける必要があるとのこと。
多い時で昼休憩を1時間取るだけで、休憩なしに8・9時間レッスンする。
確かに終わったあと生徒の車に乗せてもらうことがあって
車の中に音楽が流れていると、すぐに止めてもらっていたっけ。
音をこれ以上、耳が聴きたくないといっているのがわかるから。
それって疲労。。。。

耳の細胞、疲労したのは回復するけれど、
壊れてしまったら二度と再生しない。
というわけで、休憩(=音を聞かない時間)が必要だ。

というわけで、私もぶっ続けでレッスンしないで
1時間に5分の休憩を入れるとしよう。

というわけで、レッスンに来て下さる皆さま
1時間のレッスンは55分だとお考えください。
ご協力、よろしくお願いいたします。

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